私は気が向いたときによく、ふらりと父方の墓参りに行くのですが、とても人懐こい赤ちゃん猫がいました。
前からそのお墓には野良ネコちゃん?たちが何匹かいること、墓守のおじさん?たちにかわいがられていること、それでも誰かにいじめられたのか、そこそこ人間のことは警戒している猫ちゃんたちだということも知っていました。
いつものところにいつものようにいるけれど、あまり近づいてほしくなさそうだ…とその前を何回か往復していたら、あきらかにチビッ子の声が…!
赤ちゃん猫の独特の声を聞くと、まるで母猫のようにビタッと動作を止め、まわりを見回し、その姿を探しまくる私(笑)。
したらば、「みーみー」言いながら、物陰から出てきた赤ちゃんがめちゃくちゃ私の方に寄ってくるではありませんか!
なんとしたことかーーー!!!
生後どれくらいでしょうか。
よちよちですが自力で歩けるし、一丁前のしぐさもいろいろできてました。「みー」というときに少し歯がはえていることも見えたので産まれたばかり、というわけでもなさそうですが、久しぶりに見るチビちゃん猫でした。
おかあさんたちと違って、まだ人間に嫌なことをされていないのか、よちよち私の方に寄ってくるし、ガンガン膝に乗ってくるし、人のポシェットの上にも居座るし、私の顔をじっと見ながら「みーみー」を連呼するし!
「おなかが空いているのか~?」と思いつつ、お墓のことするために移動すると私の後をよちよちついてくるし!
昔、土手で出会った赤ちゃん猫にとてもとても懐かれて、「これはなんとかして引き取り手を…」と思って数分その場を離れたらその姿があとかたもなく消えていて、近くに親はいなかったっぽいし、あんな赤ちゃんでそんな遠くに行けるはずがない! と周りを見回したら電線にカラスが…………まさか!
…という体験をしたことがあるのですが、この子にはそばに仲間がいて。
はじめわからなかったのですが、そのうちの一匹がおかあさんでした。
(まだ若い?のか、かなり小柄だったのです。)
おかあさんがお乳をくれないのかな?と少し心配しましたが、私に一通り愛想を振りまいた後、ちゃんとお母さんのお乳がもらえていて安心しました。
野良猫ちゃんで、チビちゃんで、100%健康、とは言い難い子でしたが、
そして多分この先も、生きていけるかどうかが精いっぱいの大変さだと思いますが、
おかあさんがいてくれてよかった。